| 自由研究室 |
テレビの音も聴けるワイヤレススピーカーが欲しい!
テレビの音はワイヤレスでスピーカーから出せるのか?
よくありそうな話で、実際、そうしたかったのですが、手軽に「テレビの音も聴けるワイヤレススピーカー」探しの旅では、最大のネックとなりました。
そもそもテレビの音声出力がワイヤレスではない。ではワイヤレスにするにはどうするのか。
手軽…とは言えませんが、それには、ひとつ解決策があります。Bluetoothでの送受信を可能にするトランスミッターという機器をテレビ側につけます。中国製だろうと思われる機器がAmazonなどで売られています。このトランスミッターを選ぶポイントは以下のようになります。
- Bluetoothバージョンはできれば5以降
- 光ケーブルの接続に対応している
- aptX LL(Low Latency)コーデックに対応している
Bluetoothバージョンはできれば5以降
Bluetoothバージョンは音質の問題で4.1以上が必須。4.1以上には殆どの製品が対応していますが、5に対応していると、通信範囲が、4.xxで10mのところ、なんと最大100mになるとのことです。但し、送信側と受信側がともに対応していないと、バージョンの低い方での通信になります。ここでは、送信側がテレビにつないだトランスミッター、受信側がワイヤレススピーカーになります。
光ケーブルの接続に対応している
テレビでは、光デジタル出力(OPTICAL OUT)の端子が広く普及しており、アナログより少しでも音質劣化を防ぎたいという意味で、トランスミッターが、光ケーブルの接続に対応しているか、事前に確認しておきたい点です。
テレビの音をワイヤレススピーカーに飛ばしたいだけであれば、光デジタル入力端子だけであればOKですが(テレビから送信)、ワイヤレス未対応のオーディオセットを既に持っていて、それにスマホをワイヤレスでつないで音を出したいという場合(オーディオ側で受信)は、光デジタル出力端子もあると便利です。
aptX LL(Low Latency)コーデックに対応している
ワイヤレススピーカーだけでなくワイヤレスイヤホンにも関わることですが、Bluetoothオーディオ用コーデックは一般的に、SBC(標準)、AAC(Apple)があります。音楽を聴くだけであれば、それで十分かもしれません。でも映画を見たりゲームをする場合は、映像と音声にズレが生じてしまいます。後発のaptXというコーデックでは、遅延が約1/3に改善されたようですが、更にその半分ほどの遅延…というか殆ど分からないレベルになったのがaptX LL(Low Latency)と呼ばれるコーデックです。映像の視聴が主な用途の場合は、このコーデックに対応していることがポイントになります。但し、重要なのは「送信側と受信側がともに対応していること」です。テレビとスピーカーをワイヤレスでつなぐことを考えた場合、テレビをワイヤレス化するトランスミッターと、それを受信するスピーカー(またはワイヤレスイヤホン)が、ともにaptX LLに対応していないと意味がありません。
少し話が外れますが、ハイレゾレベルの音質重視の場合は、aptX HDというコーデックもあります。コーデックの仕様から、映像との遅延はaptXより大きいと推測されますが、音質重視の場合はこちらのコーデックに対応しているか注意しておくと良いと思います。
テレビの音はアナログ有線でつないでも遅延が起きる!
「テレビの音はワイヤレスでスピーカーから出せるのか?」を色々研究してきましたが、調べるほどに、スピーカーとテレビをワイヤレスでつなぐのは諦めようかな、という考えに至りました。トランスミッターを付ければ、ワイヤレス化できることは分かりましたが、テレビ周りが機器と配線でごちゃつきそうでスマートではない。多少の音質劣化は仕方ないとして、とりあえずシンプルにアナログのステレオミニジャック入力端子でスピーカーとつないでみよう。 そこで、ワイヤレススピーカーとテレビを、ステレオミニジャックでアナログ接続した場合のレビューを探すわけですが、それら中に衝撃的なコメントを発見します。なんと「有線でつないでも遅延が起きる!」 ステレオミニジャックと言えば、イヤホンを差すところでもあり、想像すらしていなかったこと。そんなはずはないと、あるメーカーに電話して聞いてみましたが、テレビの音声出力方法によって遅延が起きる場合がある、とのことでした。