Le village
Conques, Aveyron, Midi-Pyrénées
France
山間部のせいか強い太陽の光が照りつけるコンク(Conques)の村を散策。
平らな道は少なく、山の斜面に細い道が家々を縫うように続いていく。手造り感に溢れた村を歩いていると、どことなくフロドにでも出会いそうな雰囲気だ。斜面に造られているせいで、半分地面に埋もれたような家も少なからず。屋根はフランスの田舎町で良く使われている赤茶色の瓦ではなく、恐らく*天然スレートから造られたウロコ型なのが特徴的。
村全体は、もちろん、かなり修復されていると思うが、現代的な素材や加工方法を使って中世の面影が損なわれぬよう、例えば手すり一つでも、スチールを使うどころか、綺麗に加工された木材すら使うこともなく、景観の保存に細やかな配慮がされているように感じた。
*スレート
現在でも、屋根の人工素材の一つとして「スレート」と呼ぶものもあるが、もともとは、粘板岩(ねんばんがん)のこと。板状に薄くはがれやすく防水性や耐久性に優れた岩で、ヨーロッパでは屋根によく使われた。焼き物の瓦とは異なる。日本では硯(すずり)にも使われるそうだ。