| 自由研究室 |
お天気マークの種類と見方
お天気マークの見方
※実際の「お天気マーク」は事業者ごとに異なりますが、ここでは、比較しやすくするためにオリジナルを制作し(大変でした)、デザインを統一しました。
「のち」の表し方
「晴れのち曇り」
「のち(後)」とは、天気がだんだん移り変わって行くことです。
つい最近までと記憶していますが、気象庁では、「|」を「時々」または「一時」、「/」を「のち」として表現していました。「太陽|雲」で「晴れ時々曇り」、「太陽/雲」で「晴れのち曇り」、という意味になります。
ところが、この原稿執筆時に気象庁の天気予報サイトを見てみたら、一般の事業者と同じようなお天気マークに変わっていました。記号的な「|」「/」の使用は止め、より分かりやすい表現へと変えたようです。
その他、調べた限りの事業者では、「のち」は「→」を使って表現しています。一社、特徴的なお天気マークを使う事業者がいて、WN社としておきますが、アイコンになる太陽や雲は白抜きで、背景にオレンジやグレーの色が敷いてあります。「のち」も矢印を使うのではなく、背景色が左から右に変わるようなイメージで表現されています。ぱっと見た時に、太陽や傘のアイコンを探すのではなく、色で天気を判断できるような配慮がされているようです。
「時々」の表し方
「晴れ時々曇り」「曇り時々雨」「雨時々雪」
「のち」が平仮名表記に対し、漢字で書かれること多い「時々」の表し方です。
「時々」とは、例えば「曇り時々雨」では、気象庁によると…
「雨が断続的に降り、その降っている時間が予報期間の1/2未満の場合」
ということです。降ったり止んだりが、予報期間の最大半分ぐらい続くことになります。
「お天気マーク」の方ですが、各社とも主になる天気がまず左にきます。大体晴れだけど時々曇るかも、という時は、太陽が左、雲が右に来ます。この場合、主な天気となる太陽のイラストの方がやや大きかったり、雲の上に重なるように表現されることが多いようです。
「一時(いちじ)」の表し方
「曇り一時雨」
「時々」と「一時」の違いが良く分からないという方も多いと思います。
こちらも気象庁で調べてみると、「一時」とは…
「雨が連続的に降り、その降っている時間が予報期間の1/4未満の場合」
ということだそうです。
「時々」が、断続的、つまり降ったり止んだりだったのに対し、にわか雨のようなものを想像したら良いのでしょうか、数時間で止むような雨がザーっと降ることがあるということです。この一時的な継続時間が、予報期間の最大1/4ほどだということになります。
「一時」の「お天気マーク」は微妙な感じです。
大体の事業者では、「雨」を表す傘が、雲より小さく表現されます。「傘の準備をしてください」という意味でしょうか、閉じられた傘で表現している事業者もいます。
「のち」で取り上げたWN社では、背景の雲を表すグレーエリアが、雨を表す水色のエリアを覆うように表現されています。ただ、WN社では、「時々」と「一時」は同じお天気マークで、「曇り空で、数時間だけ雨が降ります。」といった天気予報文でフォローするようです。
WN社に限らず、「時々」と「一時」は予報的にも微妙なためか、同じお天気マークという事業者は他にもあります。
天気の移り変わりが曖昧な時
天気予報を発表する事業者の殆どは、「晴れのち曇り」=「太陽+雲」など2つのイラスト、または「晴れ」=「太陽」など1つのイラストで表現しています。
ところが、1日の天気を予報する場合、そう単純にはいかない、天気の移り変わりが曖昧な日もあります。
まず「晴れのち雪か雨」の天気マークを見てみます。
「のち」の表現は「→」でしたね。太陽「→」の次に雪だるまと傘が並んでいます。その時の気温によって雪かもしれないし雨かもしれないので、「雪一時雨」「雪ときどき雨」とは言えず、予報文では「晴のち雪か雨」と補足されています。
「雪か雨のち晴れ」も同様に、雪だるまと傘が並んでいます。「→」がありますので、「のち」晴れ、という意味になります。
「晴れときどき雪か雨」、3つのイラストが同じような大きさで、「→」もなく並んでしまうと分かりづらいですね。かろうじて雪だるまと傘が少し重なったセットだと気付いた人は、「晴れているようでも雪か雨が降るんだろうな」と受け取ってくれるかもしれません。
予報期間とは
ところで、「予報期間」という言葉が出てきましたが、この「予報期間」とは、どのような期間を指しているのでしょう。
気象庁が、その日に発表する「今日」の天気は、当日の夜中23:59までを指しているそうです。但し17時を過ぎて発表されるその日の天気は、「今日」という言葉が「今夜」に置き換えられて、「今夜の天気」として発表されるそうです。
「明日の天気」と言う時は、日付が変わった24:00(午前0時)から23:59までを指すそうです。
つまり、天気を発表する時刻によって、「今日の天気」の「予報期間」が変わることになります。朝5時に発表される「今日の天気」であれば、「予報期間」は約19時間。午前11時に発表されれば、約13時間。「明日の天気」や「明後日の天気」なら、いずれも24時間です。